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素問・59気府論

手足の三陽経の脈気が発する経穴について。その穴位が各経脈が交わる部分にあるため、これを『府』と称している。また、手足の三陽経の脈は陽たる六府が主っているので、その脈気が発する経穴を『気府』と呼ぶ。

足太陽脈気所発者、七十八穴。両眉頭各一、入髮至頂三寸半、傍五。相去三寸。其浮気在皮中者、凡五行、行五、五五二十五。項中大筋両傍各一、風府両傍各一。侠背以下至尻尾、二十一節、十五間各一五蔵之兪各五六府之兪各六委中以下至足小指傍各六兪

足少陽脈気所発者、六十二穴。両角上各二 直目上髮際内各五耳前角上各一、耳前角下各一、鋭髮下各一、客主人各一、耳後陥中各一、下関各一、耳下牙車之後各一、缺盆各一、掖下三寸、脇下至[月去]八間各一、髀枢中傍各一、膝以下至足小指次指各六兪

足陽明脈気所発者、六十八穴。額顱髮際傍各三面鼽骨空各一、大迎之骨空各一、人迎各一、缺盆外骨空各一、膺中骨間各一侠鳩尾之外、当乳下三寸、侠胃脘各五侠斉広三寸各三下斉二寸、侠之各三気街動脈各一、伏菟上各一、三里以下至足中指各八兪。分之所在穴空。

手太陽脈気所発者、三十六穴。目内眥各一、目外各一、鼽骨下各一、耳郭上各一、耳中各一、巨骨穴各一、曲掖上骨穴各一、柱骨上陥者各一、上天窓四寸各一、肩解各一、肩解下三寸各一、肘以下至手小指本各六兪

手陽明脈気所発者、二十二穴。鼻空外廉項上各二、大迎骨空各一、柱骨之会各一、髃骨之会各一、肘以下至手大指次指本各六兪

手少陽脈気所発者、三十二穴。鼽骨下各一、眉後各一、角上各一、下完骨後各一、項中足太陽之前各一、侠扶突各一、肩貞各一、肩貞下三寸分間各一、肘以下至手小指次指本各六兪

督脈気所発者、二十八穴。項中央二髮際後中八面中三大椎以下至尻尾及傍十五穴。至骶下、凡二十一節、脊椎法也。

任脈之気所発者、二十八穴。喉中央二膺中骨陥中各一、鳩尾下三寸、胃腠五寸胃腠以下至横骨六寸半一、腹脈法也。下陰別一、目下各一、下唇一、齗交一。

衝脈気所発者、二十二穴。侠鳩尾外各半寸至斉寸一侠斉下傍各五分至横骨寸一、腹脈法也。

足少陰舌下。厥陰毛中急脈各一。手少陰各一、陰陽蹻各一。手足諸魚際、脈気所発者。凡三百六十五穴也。

(注)凡五行:頭部に並ぶ経脈。中央は強間後頂百会前頂顖会、この両側に五処承光通天絡却玉枕、さらに次の両側に頭臨泣目窓正営承霊脳空がある。
十五間各一:21節中で15椎の間に左右1穴ずつ。承扶附分魄戸膏肓神堂譩譆膈関魂門陽綱意舎胃倉肓門志室胞肓秩辺の計30穴。
五蔵之兪各五肺兪心兪肝兪脾兪腎兪
六府之兪各六胆兪胃兪三焦兪大腸兪小腸兪膀胱兪
委中以下至足小指傍各六兪委中崑崙京骨束骨足通谷至陰
両角上各二曲鬢天衝
直目上髮際内各五頭臨泣目窓正営承霊脳空
耳下牙車之後:王冰・張景岳は頬車、『太素』は大迎、高士宗は天容
掖下天池淵液輒筋
脇下至[月去]八間章門日月帯脈五枢維道居髎
膝以下至足小指次指各六兪陽陵泉陽輔丘墟足臨泣足竅陰
額顱髮際傍各三:王冰と張景岳は懸顱陽白頭維、『太素』は頭維本神曲差、高士宗は本神頭維懸顱
膺中骨間
脇下至[月去]八間:張景岳の説。気戸庫房屋翳膺窓乳中乳根の計12穴。
侠胃脘各五:王冰の説。不容承満梁門関門太乙
侠斉広三寸各三滑肉門天枢外陵
下斉二寸、侠之各三:張景岳の説。大巨水道帰来
三里以下至足中指各八兪:高士宗の説。足三里上廉下廉解谿衝陽内庭児[の計16穴。
上天窓四寸:王冰と張景岳は天窓頭竅陰、高士宗は天窓浮白
肘以下至手小指本各六兪:張景岳の説。少沢前谷後谿腕骨陽谷小海・の計12穴。
肘以下至手大指次指本各六兪:王冰の説。商陽二間三間合谷陽谿手三里。
角上:張景岳と呉崑は頷厭とし、高士宗は天衝とし、王冰は懸釐とする。
項中足太陽之前:王冰、張景岳は風池、高士宗は気舎
肩貞下三寸分間:張景岳の説。消濼臑会肩髎の6穴。
肘以下至手小指次指本各六兪:高士宗の説。関衝液門中渚陽池支溝天井
項中央二瘂門風府
髮際後中八:張景岳の説。神庭上星顖会前頂百会後頂強間脳戸
面中三:高士宗と張景岳は素髎水溝兌端。他には素髎水溝齦交とする説がある。
大椎以下至尻尾及傍十五穴:張景岳の説。大椎陶道身柱神道霊台至陽筋縮中枢脊中懸枢命門腰陽関腰兪長強会陽
喉中央二天突廉泉
膺中骨陥中:高士宗の説。中庭膻中玉堂紫宮華蓋璇璣の各6穴。
胃腠五寸上脘中脘建里下脘水分
胃腠以下至横骨六寸半陰交気海石門関元中極曲骨
侠鳩尾外各半寸至斉寸一:張景岳の説。毎寸ごとに1穴で、幽門腹通谷陰都石関商曲肓兪で計12穴。
侠斉下傍各五分至横骨寸一:高士宗の説。中注四満気穴大赫横骨
手少陰:王冰、呉崑、馬蒔は陰郄とし、高士宗は少衝とする。
陰陽蹻:王冰、張景岳、張志聡の注では、陰蹻は交信、陽蹻は跗陽、馬蒔と高士宗は陰蹻は照海、陽蹻は申脈を指すとする。
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