草根木皮みな薬
 

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玉液湯(ぎょくえきとう)

種類 滋陰潤燥剤
出典 医学衷中参西録
組成 山薬30g、黄耆15g、知母15g、鶏内金6g、葛根4.5g、五味子9g、天花粉9g
方解 君-山薬-補腎固腎で便数を止め、潤肺生津で口渇を止める。
-黄耆-昇陽益気で、脾気上昇を助ける
臣-知母-滋陰潤燥で止渇
-天花粉-滋陰潤燥で止渇
佐-鶏内金-脾の運化を助ける、水穀の化生津液を促進 -葛根-脾中清陽を挙げ、津液を運送して五臓に注ぐ
-五味子-斂飲生津、固腎渋精
用法 煎服
効能 益気生津、潤燥止渇
主治 消渇病。
虧不布津、腎虚胃燥、口渇引飲、頻尿多尿、あるいは小便混濁、困倦気短、脈虚細無力
方意 消渇病は、虚・実・燥・熱の違いがある。
初めには陽明熱盛、消爍肺胃から、長引くと耗気傷津、ますます消渇になる。
本方は気不布津、腎虚胃燥の消渇を治す。
気虚であれば、水精不布になり、そのうえに胃燥耗津が重なって、口渇引飲、飲不解渇。腎虚であれば、摂納無権になり、そのうえに脾気失摂が重なって、水精が下へ流れていく。
だから、小便頻数、尿量が多い。
方中の山薬は補脾固腎で、便数を止め、潤肺生津で、口渇を止める。
黄耆は昇陽益気で、脾気上昇を助け、その散精達肺の役割を果たす。
二薬は君薬である。
知母、天花粉は臣薬で、滋陰潤燥の効によって止渇する。
鶏内金は佐薬で、脾の運化を助け、水穀の化生津液を促進する。
葛根は脾中清陽を挙げ、津液を運送して五臓に注ぐ。
五味子は斂飲生津、固腎渋精である。
諸薬は協力して補気生津、潤燥止渇の効を果たす。