草根木皮みな薬
 

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蘇合香丸(そごうこうがん)

種類 温開剤
出典 太平恵民和剤局方
組成 白朮青木香犀角・炒香附子朱砂煨訶子檀香安息香沈香麝香丁香蓽撥各60g、氷片蘇合香油各30g、乳香30g
方解 君-蘇合香-芳香開竅
-麝香-芳香開竅
-氷片-芳香開竅
-安息香-芳香開竅
臣-青木香-行気解鬱、散寒化濁
-檀香-行気解鬱、散寒化濁
-沈香-行気解鬱、散寒化濁
-乳香-行気解鬱、散寒化濁
-丁香-行気解鬱、散寒化濁
-香附子-行気解鬱、散寒化濁
佐 -蓽撥-散寒、止痛、解鬱
-犀角-解毒
-朱砂-鎮心安神
-白朮-補気健脾、燥湿化濁
-煨訶子-収渋斂気
用法 蜜丸にして1日1〜2回、毎回1丸服用
効能 芳香開竅、行気止痛
主治 中風、中気あるいは時行瘴癧の気を感受される閉証。
突然昏迷、歯関緊閉、あるいは中寒気閉、心腹卒痛、ひいては昏厥、あるいは痰壅気阻、突然昏迷。
方意 本方が主治する諸証は、寒邪あるいは痰濁、気鬱閉阻によって、蒙蔽神明になる寒閉証である。
閉証であれば開く必要があり、だから芳香開竅を主とする。
方中の芳香開竅の蘇合香、麝香、氷片、安息香は君薬である。
青木香、檀香、沈香、乳香、丁香、香附子は臣薬で、行気解鬱、散寒化濁を果たし、兼ねて臓腑の気血鬱滞を除く。
蓽撥は佐薬で以上の十種類の香薬を手伝い、散寒、止痛、解鬱の作用を増強する。
さらに犀角で解毒し、朱砂で鎮心安神する。
白朮は補気健脾、燥湿化濁を果たす。
煨訶子は収渋斂気を果たし、諸香薬を配伍して、補気収斂でき、かつ諸香薬の辛香によって生じた正気の耗散を防止できる。
本方の配伍の特徴は芳香開竅薬を主とし、他の大量の辛香行期薬を配伍して寒閉証を治す常用の代表方剤であると同時に、本方は著しい行気止痛の効果を持つため、気滞による心腹疼痛をも治療することができる有効な方剤でもある。
注意 本方は香鼠走泄で、胎気を損害するので、妊婦には慎重に投与する。
本方は脱証には適応しない。