草根木皮みな薬
 

薬膳や中医学を勉強している方、
知りたい方に送る薬膳や中医学情報

貝母栝楼散(ばいもかろさん)

種類 潤燥化痰剤
出典 医学心悟
組成 貝母5g、瓜蔞3g、天花粉茯苓橘紅桔梗各2.5g
メモ 貝母カロテン、ブキキ(貝瓜蔞天茯橘拮)
方解 君-貝母-清熱潤肺
臣-栝楼-清熱潤燥
佐-天花粉-清熱化痰、生津潤燥
   -橘紅-理気化痰
   -茯苓-健脾利湿
   -桔梗-宣利肺気
用法 煎服
効能 潤肺清熱、理気化痰
主治 肺燥有痰。
痰稠、吐き出しにくい、咽喉乾燥。
病機 燥熱の邪が肺を犯し津液を灼して痰を生じ、燥痰が肺気上逆を引き起こした状態。
燥熱により肺津が不足し肺系も乾燥するために、咽喉の乾燥、咽痛、むせるような咳、少量粘稠で喀出しにくい痰、舌の乾燥などがみられ、肺の上逆による咳嗽、呼吸促迫を伴う。
脈やや数は、燥熱を示す。
方意 咳咳痰稠、吐き出しにくい燥痰を治す。
肺は嬌臓で、清粛を好み、寒熱に耐えられない。
肺燥陰虚であれば水精不布になり痰になる。
肺が燥になっているので、痰を吐き出しにくい。
治療は潤燥、清熱化痰をする。
方中の貝母は君薬で、清熱潤肺、化痰止咳をする。
栝楼は臣薬で、清熱潤燥、理気滌痰、胸膈の痺塞を除く。
天花粉は清熱化痰、生津潤燥をする。
茯苓は健脾利湿で、生痰の源を除く。
橘紅は理気化痰をする。
桔梗は宣利肺気をする。
諸薬は協力して潤燥化痰、止咳を果たす。