草根木皮みな薬
 

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五皮散(ごひさん)

種類 利水滲湿剤
出典 華氏中蔵経
組成 生姜皮桑白皮陳皮大腹皮茯苓皮各9g
方解 茯苓皮-利水滲湿、補脾助運化
生姜皮-辛散水飲
桑白皮-粛降肺気、通暢水道
大腹皮-行水気、消脹満
陳皮-和胃気、化湿濁
用法 煎服
効能 利湿消腫、理気健脾
主治 脾虚湿盛、皮水。
一身皆腫、肢体沈重、心腹脹満、上記喘急、小便不利、および妊娠水腫等、苔白膩、脈沈緩
方意 本方は脾虚湿盛、氾濫肌膚による皮水を治す。
脾虚湿盛であれば、運化失常、水湿氾濫による一身皆腫、肢体沈重を現す。
湿阻気機であれば、心腹脹満、上逆迫肺による上気喘急を起こす。
水湿壅盛であれば、水道不通になり、小便不利を起こす。
治療は健脾理気、利湿消腫をする。
方中の茯苓皮は利水滲湿で、兼ねて補脾助運化をする。
生姜皮は辛散水飲をする。桑白皮は粛降肺気、通暢水道をする。
大腹皮は行水気、消脹満をする。
陳皮は和胃気、化湿濁をする。
五薬は協力して理気健脾、利湿消腫の効を果たす。
本方は皮水を治す通用方である。
行水消腫を主とするが、もし脾虚甚の証候には白朮黄耆を加えて補気健脾をする。
もし、腰以上に水腫があり、風邪もある者には防風羗活を加え散風除湿をする。
腰以下に水腫があり、小便短小の者には本方と五苓散を併用して利水消腫する。