草根木皮みな薬
 

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黄耆桂枝五物湯(おうぎけいしごもつとう)

種類 温経散寒剤
出典 金匱要略
組成 黄耆12g、白芍9g、桂枝9g、生姜12g、大棗4g
方解 黄耆-益気通陽
桂枝-益気通陽
芍薬-養血和営
生姜-営衛調和
大棗-営衛調和 温通陽気、調暢営血
用法 水煎服
効能 益気温経、和経通痺
主治 血痺証。肌膚麻痺、脈微渋緊。
病機 中焦虚寒で営衛気血が不足し、脾虚に乗じて肝気が横逆する状態。
脾胃は後天の本で気血営衛を生化する源であり、中焦虚寒で運化が低下すると気血営衛が不足する。
肝血が不足するために肝気が失調し、肝気が脾虚に乗じて横逆するので、ときにひきつるような腹痛が乗じる。
虚寒の疼痛であるから、温めたり手で押さえると軽減する。
営血不足で心神が安定しないと動悸、焦燥感があらわれ、肺を濡養できないと口や咽の乾燥感が生じる。
脾は四肢を主り、脾気が不足すると四肢がだるく痛み、脾陰が不足すると手足のほてりがみられる。
顔色に艶がない、舌質淡苔白、脈細で緩は気血不足と虚寒を表し、脈弦は肝乗を示す。
方意 脾胃の気虚証を治す。
飲食、疲労が脾胃を損害して気血の生化源の不足を起こす。
脾虚不運、胃納呆滞になると飲食が減少し、大便が不実になる。治療は益気健脾をする。