川芎茶調散(せんきゅうちゃちょうさん)
| 種類 | 疏散外風剤 |
| 出典 | 太平恵民和剤局方 |
| 組成 | 川芎・荊芥各120g、白芷・羗活・甘草各60g、細辛30g、防風45g、薄荷240g |
| メモ | 川芎茶調散はっ、凶暴白く細い草か |
| 方解 | 君-川芎-疏風止痛、少陽・厥陰経頭痛を治す -白芷-疏風止痛、陽明経頭痛を治す -羗活-疏風止痛、太陽経頭痛を治す 臣-細辛-散寒止痛、少陰経頭痛を治す -薄荷-清利頭目、捜風散熱 -荊芥-辛散上行、疏散上部の風邪 -防風-辛散上行、疏散上部の風邪 佐、使-甘草-諸薬調和 -茶-苦寒、上清頭目、風薬の温燥と昇散を抑制 |
| 用法 | 粉にして1日2回、毎回6gを茶とともに服用。 あるいは原方の比率に従い適宜加減して湯剤として服用。 |
| 効能 | 疏風止痛 |
| 主治 | 外感風邪頭痛。 偏、正頭痛あるいは頭頂痛、悪寒発熱、目眩、鼻づまり、舌苔薄白、脈浮。 |
| 方意 | 頭痛の原因は多くあるが、本方は風邪外襲、経絡に沿って頭部を犯し、清陽の気が阻遏する頭痛を治す。 風邪襲表、邪正相争なので悪寒発熱、目眩、鼻づまり、脈浮等の症がみられる。 もし、風邪が滞留していると頭痛は治らない、あるいは痛みが偏り、あるいは正中にあり、休作無時、頭風といわれる。 治療は散風邪、止頭痛をする。 方中の川芎、白芷、羗活は疏風止痛で、特に川芎が少陽・厥陰経の頭痛(頭頂痛あるいは両側頭痛)を治す。 羗活が太陽経の頭痛(後頭痛、痛みが頚部に影響する)を治す。 白芷は陽明経頭痛(前頭部頭痛)を治す。 共に君薬である。 細辛は散寒止痛、特に少陰経の頭痛を治す。 薄荷は大量に使われ、清利頭目、捜風散熱である。 荊芥、防風は辛散上行、上部の風邪を疏散する。 各薬は君薬を手伝って疏風止痛の効果を増強し、解表もできる臣薬である。 甘草は諸薬を調和する。 茶は苦寒で、上清頭目ができ、風薬の温燥と昇散を抑制する。 昇の中に降がある。 佐使薬である。 |
| 注意 | 本方の薬はほとんど袪風解表の風薬だが、気虚、血虚あるいは肝風、肝陽による頭痛には適応しない。 |