草根木皮みな薬
 

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布袋丸(ほていがん)

種類 駆虫剤
出典 補要袖珍小児方論
組成 夜明砂60g、蕪荑60g、使君子60g、茯苓15g、白朮15g、人参15g、甘草15g、芦薈15g
方解 蕪荑-辛苦温、駆蛔消疳
使君子-甘温、駆蛔消疳
芦薈-苦寒、駆蛔、社熱
夜明砂-辛寒、清肝熱、明目
四君子湯-益脾固本
用法 散剤にして毎朝空腹で3gを豚肉汁とともに服用
主治 小児虫疳、体熱面黄、肢細腹大、髪焦目暗
方意 本方の証は脾疳である。
虫積が長くなると、脾胃を損害して面黄体痩、肢細腹大、虚熱が見られる。
脾虚気滞なので腹脹を起こす。
虫擾食減、肝血虧虚であれば、髪の毛は枯れたようであり、視力が減退する。
正虚邪実の証候を現す。
方中の蕪荑は辛苦温で、使君子は甘温で、協力して駆蛔消疳をする。
芦薈は苦寒で、駆蛔かつ瀉熱をする。
三薬は協力して比較的強い駆虫の作用を果たす。
さらに芦薈の瀉熱の力で虫体を大便と共に排出する。
虫積が長期なので肝血虧になり、鬱熱を生じるので夜明砂の辛寒で清肝熱かつ明目をする。
虫疳の証は脾虚がその病の本である。
だから、四君子湯で益脾固本をする。
全方は攻補兼施をして?邪をしながら、脾胃を傷つけない、正虚邪実の証に適応する。