草根木皮みな薬
 

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小茴香(しょうういきょう)

小茴香

小茴香

フェンネル

フェンネル

分類
散寒薬
出典
新修本草
処方用名
小茴香、谷茴香、小茴、茴香、ウイキョウ
基原
セリ科 Umbeliferae のウイキョウ Foeniculum vulgare MILL. の成熟果実。
性味
辛/温
帰経
肝、腎、脾、胃
効能
散寒止痛、理気和胃
1.寒疝(腸の疝痛)、睾丸や副睾丸の腫脹性疼痛などに用いる。
本品は肝気を疏泄し、胃寒を温散し、痛みを止めることができる。
臨床には、よく暖肝温腎、行気止痛薬を配伍する。
たとえば下腹部の冷痛を治療する暖肝煎は、肉桂沈香烏薬などを用いる。
睾丸の腫痛を治療する香橘散は、本品に橘核山楂を配伍し、みな細末にして炒めて、温かい酒で服用する。
2.胃寒による嘔吐、食欲不振、腹部脹痛などに用いる。
本品は理気和胃、開胃進食の効能がある。
芳香性の健胃薬として用い、乾姜木香などを配合する。
コメント
いわゆるフェンネルシードです。
八角がスターアニスで大茴香ともいい、小茴香と効能が似ていると聞くと、スパイスも中薬の一種であり、逆に中薬もスパイス的な使い方をすれば、もっとどんどん料理に取り入れられて皆健康になってよいのでは、と思います。
個人的には、フェンネルシード入りのパンなどは、ついついまた食べたくなる味です。
参考
Foeniculum vulgare の画像