(庶虫)虫(しゃちゅう)

分類: 活血化瘀薬
出典: 神農本草経
処方用名: (庶虫)虫、地鼈虫、土鼈虫、土元
基原: ゴキブリ科 Blattidae のシナゴキブリ Eupolyphaga sinensis WALKER、サツマゴキブリ Opisthoplatia orientalis BURMEISTER などの雌の成虫
性味: 鹹/寒。小毒。
帰経: 肝
効能: 破血逐瘀、続筋接骨
1.無月経、産後悪阻、癥瘕などの証候に用いる。
破血逐瘀の力は水蛭に似ているが、水蛭ほど激しくない。
血滞による無月経、産後悪阻による腹痛には、よく大黄、桃仁を配合し下瘀血湯を使用する。
癥瘕痞塊には、前の処方の上に、さらに鼈甲、蜣螂、鼠婦虫、牡丹皮など化瘀消痞薬を配合する。例：鼈甲煎丸。
2.骨折損傷、瘀滞疼痛およびぎっくり腰などの証候に用いる。
地鼈虫は続筋接骨、治傷鎮痛の効能があり、骨折損傷には、骨砕補、桃仁、乳香、没薬などを併用する。
ぎっくり腰には、単独で(庶虫)虫を焙乾して粉末にし呑服する。
注意: 妊婦には使用しない。
参考: Eupolyphaga sinensis の画像
 Opisthoplatia orientalis の画像

(注)(庶虫)は一文字で虫は下につきます

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