草根木皮みな薬
 

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三棱(さんりょう)

さんりょう
分類
活血化瘀薬
出典
本草拾遺
処方用名
三棱、荊三棱、京山棱、山棱、醋三棱
基原
ミクリ科 Sparganiaceae のミクリ Sparganium stoloniferum BUCH.-HAM. あるいはカヤツリグサ科 Cyperaceae のウキヤガラ Scirpus yagara OHWI の通常外皮を去った塊根。
市場では前者を荊三棱、後者を黒三棱と称しており、植物名(中国名)と薬剤名が逆転しているので注意を要する。
性味
苦/平
帰経
肝、脾
効能
破血祛瘀、行気止痛
1.気滞血瘀による無月経の腹痛および癥瘕積聚などの証候に用いる。
その応用は、基本的には莪朮と同じであるが、破血の力は三棱の方が強く、行気止痛の力は莪朮の方が強いので、よく莪朮と配合して前述した証候に使う。
たとえば、血瘀による無月経の腹痛に使用する。例:三棱丸。
2.食滞気滞による腹部膨満感、腹痛に用いる。
三棱は行気消積の作用があり、よく莪朮、青皮麦芽などを配合して使用する。
もし脾胃虚弱の証候を兼ねているなら、党参白朮など益気補脾薬を併用する。
参考
Sparganium stoloniferum の画像
Scirpus yagara の画像