冬葵子(とうきし)

分類: 利水滲湿薬
出典: 神農本草経
処方用名: 冬葵子
基原: アオイ科 Malvaceae のフユアオイ Malva verticillata L. またはイチビ Abutilon theophrasti MEDIC. の種子
性味: 甘/寒
帰経: 大腸、小腸、膀胱
効能: 利水通淋、下乳、潤腸
1.尿量減少、水腫、排尿困難、排尿痛などに用いる。
本品は利水通淋作用がある。
常に車前子、海金沙、茯苓などを配合しする。
たとえば妊娠水腫を治療する葵子茯苓散は、茯苓とともに使用する。
また『千金方』には単味で血淋、虚労による尿血、妊娠の淋病などを治療するとある。
2.乳汁排出不良による乳房の腫脹疼痛に用いる。
本品は下乳の効能がある。
たとえば『婦人良方』は、砂仁を配合し、粉末にして温かい酒で服用して、上述の病症を治療する。
このほか、潤腸通便の作用があるので、便秘にも用いられる。
参考: Malva verticillata の画像
 Abutilon theophrasti の画像

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