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2007年06月04日

お友だちが本を出版したの

『薬膳の力』という名でexblogで活躍しているkuzenyaさんが、簡単薬膳の本を出版されました。
ここに謹んで、みなさまにお知らせします。

先日のスッポンの会で、版下状態のものを拝見したのですが、どれも写真がとっても綺麗で、おいしそうで、自分でも作ってみたいと思うようなナイスな食材の組み合わせ。
それで、薬膳なんですから、人気が出ない訳がない。

彼が、写真もぜ〜んぶ撮って作ってます。
うん、薬膳の知識も持ち合わせた美味しい料理を作る写真家、というイメージですね。
有名になってね。

2007年05月31日

セージの天ぷら

セージのてんぷら<br />
北村光世さんのハーブの本に、セージは天ぷらにするとおいしいと書かれているのを読んだときから、そのうち試してみようとずっと思いつつ、やっと作ってみました。

鼠尾草茶のエントリーのところで、天ぷらを試すためにセージを植えているといっていたのに、もう1年近くたってしまったんですねえ。
友だちの方が先に試してくれちゃったくらいです。
どういうふうに天ぷらにしたらおいしいのか、創造力が湧かなかったからなんですが、春浅い時期に作った山菜天ぷらの出来に気をよくして、やる気になりました。

サクサクにするために、衣には卵は入れず、小麦粉に片栗粉を加えて冷たい水を注ぎ、あまり混ぜずにセージの葉っぱをくぐらせて、一気にジュワーッ。

案外美味しい天ぷらができあがりました。
でも、山菜(こごみとタラノメでした)の方がおいしかったな。
セージはやっぱりセージ独特のお味がして。

ちなみに、この天ぷらは、イカと豚ミンチで作ったメンチの付け合わせです。
パセリの天ぷら、コリアンダーの天ぷら、よもぎの天ぷら、若いニンジンの葉の天ぷら、
こんな感じの類に似てるかもしれません。
ちょっと癖のある葉っぱに、天ぷらは向いてます。

2007年05月30日

スッポン鍋はいかに

スッポン鍋<br />
このスッポン鍋のスッポンは、友だちがおろしました。
私は、傍観していただけです。
調理師免許を持っている友だちと別の友だちがサブで奮闘した結果、皆でありがたくいただいたという訳。

スッポンさんには、「なんまいだー、なんまいだー」だったのですが、食材としては滋陰効果の最たるものといわれております。
翌日のお肌の潤いを期待していたのですが、私はいつもと同じようであまり感じませんでした。
コラーゲン部分のヒラヒラのところを食べるのが、少なかったのかも。

乾燥した季節にいただくと体内が潤うので、秋や冬の方がより良いとは思いますが、体が弱っているときに補うのには適した食材ではあります。
ちょっと、引いてしまう存在ですが、味は淡白で鶏肉のようでもあり、滋味豊かなスープです。

が、「痰湿壅盛者忌」となっておりますので、むくんでいる人などは好んでいただかない方がよろしいようです。

2007年05月23日

茯苓入りのワッフル

ワッフル<br />
これからだんだん蒸し暑くなる季節。
湿の季節は「脾」を傷めやすいので、そんなときは健脾利湿のものを。
茯苓は松の根本に生える茸ですが、個性を主張する味ではないので、粉末にすればたいていの小麦粉料理に使えます。

写真だけ見ていると普通のワッフルに見えるけれど、食べると適当に茯苓のポソッとした食感があたります。
薬膳料理の材料としては、枸杞ほどではありませんが、かなり気軽に取り入れられています。
小麦粉200gに50gほどの茯苓粉を加えて作りました。
他の材料は、卵と牛乳で、ホットケーキ程度の生地の固さにしてワッフルメーカーで焼きました。
家のワッフルメーカーは四葉のクローバーならぬ、五葉のクローバーで、分解するとハート型になります。

私は白茯苓しかみたことがありませんが、赤茯苓もあり、先生がおっしゃるには赤茯苓の方が利湿効果は高いとか。
白茯苓は健脾することによって、脾の調子を高めるので、結果的には利湿することになりますが。

2007年04月25日

大根餅は千切りで

大根餅<br />
「ん、これ何?大根なの?なかなかイケル。」
「この前も作ったじゃないの。でも、この前は大根おろしたけど。」

大根をおろして作ると、きれいな形に作ることはできるけれど、大根の味がしない。
太めの千切りにした方が、大根が主張されます。
といっても、塩をしてしんなりすると、大根特有の匂いがかなり消されてしまうので、説明なしに出されるとわからないかもしれません。

おそらく、型に入れて蒸したものをスライスし、フライパンに油をひいて焼き目をつけるのが正しいのでしょうが、はしょった作り方でもおいしいものを、ということで、くすだまさんのを参考にさせていただきました。

ただ、炒め揚げだと、材料に火を通すために弱火にするので、かえって油っぽくなるみたい。
普通に揚げたほうが、かえってカラッと揚がって良いような気がします。(次回は揚げるつもり)

大根は、上に上がってしまった気を下げる(ゲップが出たりしたとき)効果があるし、一番の効能は繊維分、消化を助け、咳や痰が多いときにはお助けしてくれます。
一緒に入れた桜海老は、たぶん普通の海老と同じ効果(補腎陽)があると思われます。
冷え性の人にいいですよ。

2007年03月07日

杏仁ミルクキャラメル

杏仁ミルクキャラメル<br />
杏仁豆腐のミルク入りをイメージして作った飴ですが、どう見てもこれはキャラメルですね。

材料は、
コンデンスミルク1缶(397g)、
砂糖300g、
麦芽糖450g に
例の甜杏仁パウダーを大さじ山掛け2杯ほど。

麦芽糖は創研社のものを使用しています。

甜杏仁パウダーを除く材料を全部火にかけ(後の始末が楽そうなので北京鍋を使いました)、煮詰めつつ、適度な固さになったら、水に落として固さを確認、油を塗ったアルミホイルにあけ、少しずつ飴をひきつつはさみでチャキチャキ。

キャラメルの作り方としては、バットに流した後、固まったら(カチコチにならない程度)熱くした包丁で切ると本にはありましたが、タイミングを誤ると切るのに一苦労するので、はさみにしました。
はさみの方が切るのは簡単ですが、コンデンスミルクを入れたせいか、固まっていると思っていても、ちょっと隣り合っているキャラメル同士がくっつくこと、くっつくこと、くっつくこと。
写真には、その名残が出てますねえ。

お味は、全くキャラメルですが、ちゃあんと杏仁の味も主張しているし、麦芽糖を使ったから消化を助ける麦芽の効果も期待できると思います。
杏仁は咳や喉が痛いときに良いので、キャラメル舐めつつ、おいしくて体に効くのは、これこそ薬膳といえますね。

次回は、ミルクを入れない杏仁豆腐のイメージで、コンデンスミルクを入れない飴を試してみようかと。
この方が、きっとキャラメルではなく、飴になりますね。

2007年02月27日

飴がけと砂糖がけの違い

昨日の飴が結晶化した話の続きです。

友だちと話をしていて、そういえば、中華の技法で温度の違いによって砂糖がけになったり飴がけになったりするというのを思い出しました。

通常の飴の作り方だと、結晶化させないために水飴を加えているものが多いのですが、フルーツの飴だきなどへたをすると、砂糖水が冷えて結晶になって再び砂糖に戻ってしまいます。
カシューナッツなど砂糖衣をまとわせるときは、その結晶化を利用して作るわけです。

辻調のスクーリングに行ったときに、先生が鮮やかな手つきでやってみせてくれたのですが、そばで見ている生徒たちは、まるでマジックを見るようにホホーッとひたすら感心していたのでした。

専門的には飴がけは抜絲(バァスー)、砂糖がけは掛霜(グアシュアン)といいます。

以下、辻調の本からの抜粋です。

●砂糖を水で煮溶かしたシロップの温度が115度に達すると加熱を止め、急激に温度を下げると結晶化する。
揚げたカシューナッツなどをからめると掛霜腰果(カシューナッツの砂糖がけ)ができる。
●シロップは130度を超え、水分が5%以下になると溶かしたガラスのような性質に変わる。
冷やしたときに脆くパリッと破れるようになる。
160度を超えると蔗糖自体が激しく分解し、不規則な結合をしてカラメルという褐色物質に変わる。
飴がけは150度〜160度弱の中で行う技法であるが、口にしたときの脆くシャリシャリとした食感を高めるためには、160度に近い温度で仕上げることが理想である。

もう、おわかりですね。
飴が結晶化してしまったのは、温度が足りなかったからです。

2007年02月26日

薄荷入りの飴は固まらなかった

受けている授業の数が多いと、当然テストの数も多い。
それで、テスト期間中は、薬膳の授業は理論だけ受けて実技の方はパスすることが多いのです。
先週が、それに当たります。

理論の授業のときに、本日のメニューを眺めていて、一番難しそうと思ったのが、薄荷と杏仁の飴です。
昔、キャラメルを作ろうと思い立ち、バットに材料を流し込んだところまでは良かったのですが、カチンコチンに固まってバットからはずれなくなってしまったことがあります。
出刃なら、はずれるかもと、試した途端、頑丈そうに見えた出刃の刃がかけたのはいうまでもありません。

今回の飴の作り方は、水に薄荷(もち乾燥した生薬です)をミルサーで粉砕したものと、杏仁霜と砂糖を加えて煮詰め、糸を引くくらいになったらバットに流すという説明でしたが、果たして無事完成するのだろうか、気にかかりました。

テストが終わって、皆が作成中の料理を覗きに行くと、そこには固まっていない飴と、再びチャレンジしている煮詰め中の飴がありました。
「葉っぱがそのまま入ってると、結晶化してダメみたい。」

あらあら、そういう問題なのかな。
ネットで検索すると、水飴を加えることによって、結晶化しないとありましたぞ。
水飴って単なる砂糖水ではないなんていう記事も見つけちゃったし。

気軽に、自分好みの喉飴が作れたら楽しそうだけれど、なかなか難しそうですねえ。

2007年01月30日

キンカンの甘煮は先生のお気に入り

キンカンの甘煮<br />
大地宅配は、ときどき欠品します。
何回もキンカンを注文したはずなのに(そのうちの1回ぐらいは、きっと注文したつもりで自分でチェックし忘れ)、一度も来ないなあと思っていたら、薬膳の授業(黒竜江中医薬大)でドリンクとして登場しました。

先生という職業は、ずっとしゃべり続け。
乾燥した季節では特に喉がいがらっぽくなる。
喉の保護のためにも、先生はキンカンの甘煮にお湯を注いだものをちょくちょく召し上がっています。

授業では、キンカンの皮の千切りも加えて香り良くしていましたが、私はキンカンのみで作りました。
みかん類の皮は、食べてもまた食べたくなる、舌がそれを欲するとでも申しましょうか。
飲み終わると、さらに飲みたくなるんですよね。

みかん系のものは、喉の乾きを止め、気をめぐらせ、胃の調子を整えてくれます。

2007年01月26日

冬に緑豆?

昨日の薬膳の授業は、緑豆を使ったものでした。
なんで、冬に緑豆なの?
疑問がむくむく出てきた私は、つい先生に聞いてしまいました。
半年間のメニューを使い回ししてるので、夏の時期のメニューを冬にやっているのかと。

答えは、1年間のクラスの人だけではなく、半年の人もいるので、緑豆のように薬膳でよく使うものはお披露目しているということでした。
学校の営業を考えたら、1年以上の人だけでなく、3か月でも6か月でも薬膳のさわり部分でも、味わってほしいということなんでしょうが、食材重視としか思えないなあ。

薬膳の趣旨を考えたら、やっぱり冬に緑豆は使わないと思うんです。
緑豆は、『寒』のものですから。

緑豆自体は、うす甘のあんこにして、おまんじゅうにして蒸しましたが、緑豆が豆なんだということをはっきりインプットされたメニューではありました。
あんこがなかなかイケルので、絶対余りそうな、できあがったあんこを、男性陣はみんなでちょくちょく、「ん、おいしい」とか言いつつ、つまみ食い。

最近は、内熱を持った人が多いのよね、としょっちゅうおっしゃる先生のことばからすれば、男性向きのあんこかもしれません。
私は、冷えるのが嫌なので、ほどほどにしておきました。

この調子でいけば、豆はなんでもあんこにできる。
大豆でも、ひよこ豆でも、なんでもオッケーでしょう。
甘くせず、コロッケでもいいかな、マッシュポテトメニューも、豆を使ってできそうですね。

2007年01月01日

お重の中身は薬膳か

お重<br />
明けましておめでとうございます。
本年の家のおせちでございます。
お重の中身は、通常は縁起物がいっぱい、ぎゅう詰めに入っていますが、家のは食べたいと思うもののみ。

昨年は、ごまめも海老も、はぜの甘露煮もあったのですが、今年は質素。
いつもは、春慶塗りの普通のお重に詰めますが、今年は松花堂弁当のお重にしたので後片付けは簡単です。

さて、巷では薬膳おせち料理なるものも出回っていたようですが、その中身がどんなものかは存じませんが、生薬を使ったものだけが薬膳料理ではありません。
薬食同源、食物と薬の境界線は、あまりにもあいまい。

かの「神農本草経」では、毎日食せるものとして上品120種、方剤に君臣佐使があるように、この上品は君であるとされています。
つまり、方剤では君薬として使われているものが主薬であり、上品にあげられているものは副作用がなく長く普通に食べることができるものというだけでなく、主役だということなのです。
ただし、神農本草経の分類は古代のもので、なんでこれが上品?と思われるものも含んでいますので、ご注意を。

要するに、皆が食べ物と思っているものを組み合わせて、その人の体にとって良いものをいただく、これに尽きます。
むずかしいと思ったら、旬の、それもその土地の食材を思い浮かべると簡単ですよ。
天・地・人−−−天と地の間に人は生きている−−−その土地の環境なくしては、その人の体は作られません。
自然環境にうまく対応したお食事を、と願います。

追伸:お重の中身は薬膳か。薬膳を意識して詰めてはおりません。
しかし、昔ながらの民間の知恵がいっぱい詰まったものが、どうして薬膳ではないといえるでしょうか。

2006年12月27日

詰め物は多分に薬膳的ローストチキン

はと麦<br />
真っ赤なお鼻のトナカイさんは〜
って、今頃言っても遅いですねえ、クリスマスには3日も過ぎてしまいました。

このチキンは、23日の夜に作ったものです。
鶏1羽、1.2kg以上あって(測っておけばよかった)、金曜日の夜から冷蔵庫で解凍していたのに、翌朝になってもカチンコチンのまま。
室温で戻して、ようやく焼ける状態になったときには、夕食タイムをはずしていました。
それで、クリスマスイブの朝食からローストチキンとなりました。

昨年は、そのチキンはオープンに入りますか?、どのくらいの大きさですか?という問い合わせがだいぶあったようで、『今年は昨年より小ぶりです』というフレーズとともに、大地宅配から送られてきたけれど、結構大きいわよ。
この塊、解凍するのに冷蔵庫に入れていたら何日かかるのやら。

去年は、南部鉄のすき焼き鍋に乗せてオープンで焼いたら(鍋からはみ出て大変でした)、中まで火を通すのに時間がかかり過ぎ、身がパサパサになっちゃったんです。
それに懲りて、リベンジするべく、その時にル・クルーゼのオーバル型を買ったのでした。

鶏の詰め物は、蓮子枸杞、それとエリンギとシメジをバターソテーしたものにしました。
薬膳の授業では、蒸し鶏の詰め物に、ナツメとや太子参を入れたようですが、実技をまたもや欠席した私は、そのできばえを食せませんでした。

先生が冷蔵庫から出した鶏は、ヒナ鶏らしい大きさでした。
あれを7〜8人で食べたら、少量だったんじゃないかな。

1.2kgの鶏を、家にある蒸籠ではとても蒸せません。
だって、普通の中華蒸籠なんですよ。
絶対、蓋が持ち上がっちゃいます。

ル・クルーゼにぎゅうぎゅうに押し込んだ鶏は、ドライミックスハーブやフレッシュのローズマリーやオレガノをかけられ、バターを乗せられて焼き色がついた後、蓋をしてさらに1時間程で焼き上がりました(さすがに、ちょっと蓋が持ち上がりました)。

もうちょっと綺麗な焼き色をつけた方が良かったかなとも思えますが、まあまあの出来。
身の焼き具合は、ちょうどぎりぎり火が通った感じで、パサつきはなくとってもジューシー。

もも肉にグレービーソースをかけて、いただきました。
残った身は、棒棒鶏やチキンサラダに。
骨近くの身はスープにしましたが、こちらは、ちとイケてないお味でした。
お腹の中に塩とガーリックをたっぷりこすりつけたせいかも。

鶏1羽(1,380円)で幸せな気持ちになれて、たっぷり楽しめる、これだからおうちご飯が一番なのよ。

2006年12月15日

粉蒸肉

今回は写真なしです。
実は、しっかり作ったのですが、想像したとおりスパイスを肉につけて蒸したら、グジャグジャ状態になってしまい、こんな写真を載せるのは忍びないので、撮りませんでした。
おまけに、今いちのお味だったので、ちょっとがっかりです。

夫からは、「八角なしで甘辛く煮てくれた方がよかったなあ」、とまで言われる始末でした。

薬膳の実習に出席しなかったら、翌週にお肉にまぶした粉が保存してあり、半ば強制的に持たされたので、作ったということなんです。
授業では、豚バラ肉を1cm幅に切って、砂糖、酒、醤油で下味をつけたものに、その粉をまぶして蒸したようです。

その粉の中身は、
肉桂小茴香大茴香丁香に、お米を炒ったものをそれぞれミルサーで挽き、
みんなで、ああだこうだといいながら、調合したんだそうです。

八角(大茴香)がみんなの評判が良かったとかで、かなり八角味になっている模様。
その粉を持っていきなさいと言われたのは、私ともう一人でしたが、その方と顔を見合わせて、「ええーっ、八角なのー。私八角は苦手ー。」

案の定、我が家では評判がよくなく、残ってしまいました。
残ったお肉(私は肩ロースを使ったんですよ)を、周りの衣を落として甘辛く煮なおそうと思ってますが、1回蒸しちゃった肉にどれだけ味が残っているか、、、、、考えるのはよそう。

そうそう、お肉にまぶした中薬はみな温裏薬。
体を温めるには、ばっちりのスパイスです。

授業をふけるときに、先生に「すみません、先生、本日はパスします。」と申し上げましたら、
「あら〜、今日は〇〇さん(私のことです)にぴったりのメニューだったんですよ。」と、言われてしまいました。

2006年12月08日

胡椒たっぷりの花巻

花巻<br />
薬膳の授業で、理論だけ聞いて実技をパスしたのがいくつかあります。
これは、そのときの一つです。
みんなの評判がなかなか良いので、これはトライせねばと思った次第。

ホシノ酵母で、非常にアバウトにいつも自分で作っている方法で作りました。
粉500gに対して、胡椒が10gとあり、そんなに入れたらとんでもないことになるなあと思いつつ、ペッパーミルを引くこと少々。
ミルを引けども引けども、はかりのメモリはびくとも動きません。
小山ができたときに、一応止めましたが、体積にしたら小さじ1杯ほどあったでしょうか。
ミルを引くのが嫌になってやめたといった感じ。

後日先生に、えらくピリピリする花巻ができてしまいましたと報告したところ、
「ですから、要注意と書いてあったでしょう。」
と言われてしまいました。

ハハ、プリントも見ないで作っちゃいました。
胡椒入りで、葱を巻き込むなら、温の薬膳ですから、ある程度胡椒がきいていなければ、意味がないじゃありませんか。
しかし、本当に10gも入れたらいったいどういうことになるのかしら。
私の分量でさえ、バニラアイスクリームに散らばるバニラのように、生地に点々が出ましたよ。

花巻を食べた後にコーヒーを飲んだら、舌の中がいっそうピリピリしたのでした。


2006年12月01日

蓮子とナツメの甘煮

蓮子とナツメの甘煮<br />
これも、「薬膳と中医学」の中の一品です。
蓮子ナツメを30分蒸してから甘煮にするもので、本では蜂蜜で甘味をつけていました。

滋陰がテーマの薬膳なら甘味は蜂蜜でしょうが、健脾補血安神が目的かなと思いましたので、私は通常どおり洗双糖でいいやと。

蓮子は非常に堅いので、1時間ぐらい水につけたくらいでは、柔らかく仕上がらないので、30分蒸せば思い通りの柔らかさに上がるかと期待しつつ作りました。
なるほど、百合根のように柔らかく、ホロホロと崩れるようになるんですねえ。

本では、ナツメと蓮子の配合は、2:1でしたが、ナツメはどう作っても皮の固さが肉の柔らかさとギャップがあり、皮が口に残ってしまうので、この料理でナツメをたくさん消費したくなくて、1:1で作りました。
ですから、蓮子いっぱいの品です。
箸休めに結構いけます。

2006年11月29日

枸杞入り長寿飯

枸杞飯<br />
「薬膳と中医学」より、枸杞入り長寿飯です。

材料は、枸杞子と卵ぐらいで、ご飯を炊いてむらすときに卵を流し入れ、その後お酒で戻した枸杞子を加えます。
炊くときに、少量の塩とお酒を加え、器に盛るときに三つ葉を乗せます。

お味は、少々塩気がうすかった(目分量で入れたため)のと、強い味のものがなかったので、三つ葉だけが味の頼り、という感じでした。
それに、枸杞子と卵を入れただけで長寿飯といえるのかどうか。
タイトルから想像して、いろいろな具材が入る五目ご飯かと思いこんでいたので、ちょっとがっかり。

枸杞子は体の陰を補ってくれるもので、肝腎に入り、目を明るくしてくれますし、色が赤くて綺麗なので薬膳料理によく使われます。
この本の意図はそうではないと思いますが、世間一般には枸杞やサンザシなどのいわゆる薬膳材料さえ使えば薬膳だといっているレストランが多いのも事実です。

またまた言ってしまいますが、薬膳とは中医学理論に基づいて弁証し、施膳されるおいしい料理のことです。

2006年11月08日

胡麻糊(ゆるくすれば胡麻汁粉)

胡麻糊薬膳の授業のときのものを再現しました。
授業では、黒胡麻をまず炒り、ひたすらすってから、黒米をミルサーで粉にしたものを合わせて煮ました。
黒米は粉にすると、インスタント汁粉の元のような小豆色になり、出来上がりの色は真っ黒ではなく、黒に近い紫色でしたので、先生は残念そうでした。
本当は、黒豆の汁(汁だけを使うそうです)を入れて、黒いものを作るのだそうです。

黒胡麻、黒米、黒豆と、腎に良さそうなものばかり。
いざ、黒豆の汁も入れて作ってみようとしたのですが、やはり、汁だけ取るのも面倒と、黒豆抜きで黒胡麻ペーストを使って作ったのが写真のものです。
かなり、黒色だと思うのですが、いかがでしょうか。

黒米は入れ過ぎると、本当に糊状態になるし、黒米独特の風味がちょっとひっかかる感じ。
控えめに、汁粉程度の濃度になるくらいに作る方がおいしいと思います。

2006年09月20日

シンプルかぼちゃサラダ

かぼちゃサラダスーパーに夕方行くと、お惣菜コーナーにはいろいろなものが。
自分ではできあいのお惣菜を買うことはまずありませんが、今晩のご飯メニューの参考になるわと、目を走らせることはしばしばあります。
見た目はどれもおいしそう、でも食べたらいまいちなんだろうなあ、なんて勝手に評価していると、カボチャの黄色がおいしそうなサラダが目にとまりました。

煮物も良いけど、サラダもおいしい、デザート系にも使えるし、かぼちゃって便利な食べものですね。そう高くないし。
で、写真は、シンプルにラッキョウだけを加えてマヨネーズで和えたものです。
最近、酢の物系にはせっせとラッキョウを入れているので、ラッキョウの消費が以前と比べるとだんぜん多い。
先日は酢飯にも入れてみました。意外といいかも、です。

カボチャは、お腹を温め気力を増してくれますが、気滞湿阻の人はダメとあります。
お腹がガスっちゃってるとか、体が重くむくんでるなんて人は控えてね。

ラッキョウは、発散効果で体を温め、気をめぐらしてくれます。
ん、気滞の人にはいいですね。
そして、ラッキョウは薤白という名の生薬でもあり、狭心症などに効果があるといわれています。

2006年08月24日

マンゴープリンて簡単なのね

マンゴープリンああ、マンゴープリンが食べたい。
でも、市販されているものは何かしら添加物が入ってるし。
仕方がない、自分で作ろうっと。

と、冷凍食品売場でマンゴーを買い込み、脇屋友詞さんの『香港のデザート』を参考に作ってみたら、あら簡単、あっと言う間にできちゃった。
冷凍食品を使うってとこがミソですね。
冷蔵庫で冷やす前にすでに、かなり固まります。

材料は、
冷凍マンゴー2袋(400g)、水200cc、砂糖70g、ゼラチン10g、生クリーム50g

作り方は、
材料の水の中からゼラチンをふやかす分をとりわけてゼラチンをふり入れ、残りの水を火にかけて砂糖とゼラチンを煮溶かす(沸騰させない)。
マンゴーは、少し解凍し、ボールに入れ泡立て器でつぶす。
それに砂糖とゼラチン入りのお湯を入れ混ぜ、冷たい生クリームも加えてさらに混ぜる。

実は、これの前に生クリーム200cc、砂糖120g で作ってみました。
しかし、これはクリームが入りすぎてババロアみたい。
マンゴープリンとはほど遠いお味でした。

マンゴーは暑いところでとれるので、体を冷やすのかと思いきや、平性(温めも冷しもしない)でした。
味は甘、酸で、帰経は肝、脾、理気、止咳、健脾の作用があります。
(参考:中華養生薬膳大全)

凉性で、帰経が肺、胃、と書いてある本もありますが、出典が記載されていないので何だか怪しいと私は思ってます。
本によって異なることが書いてあるときどうしたらよいか、これについては稲田先生が、
「時代が後のものの方が、情報が新しく、改定された情報ということで正しいのではないでしょうか。」
と、おっしゃっています。
でも、これを採用するには、出典を明記してくれないと比較のしようがありません。

2006年07月21日

甜杏仁パウダーを使った杏仁豆腐

杏仁豆腐1杏仁豆腐2甜杏仁パウダーを使った杏仁豆腐を作ってみました。
材料:甜杏仁パウダー50g、牛乳200cc、水300cc、ゼラチン10g
ゼラチンは少量の水でふやかしておき、沸騰させない程度に温めた水と牛乳に甜杏仁パウダーとともに入れて溶かし、液を漉してから器に流し込みました。
シロップは、砂糖100gをお湯100gに溶かしてさましたもの。

料理としては、砂糖は白砂糖を使った方が絵的に美しく白一色になると思いますが、個人的にミネラルシュガーといえるものしか使わない主義なのでシロップは茶色です。

甜杏仁パウダーは香りも味も抜群なので、もちろんできあがった杏仁豆腐のお味はバッチリです。
甜杏仁や苦杏仁の種子そのものから作ったものより、こちらの方が香りが高いです。

ただ、器にシロップを張った写真を撮りたかったので、全部シロップを入れてしまいました。
一度に全部食べてしまわないとシロップ浸けの杏仁豆腐になってしまい、一体どうなることやらと懸念しつつ出かけたところ、

10時間以上たった杏仁豆腐は、浸透圧でしっかり中の水分が流れ出、シロップは増えていました。
杏仁豆腐は全体的に締まった感じで、切り口はさらに中の方より固かったです。
それで、市販されている杏仁豆腐のシロップ浸けのものが、やけに堅いのが納得。

種子から作る方法は、薬膳情報のページでごらんくださいませ。

2006年07月19日

チリメンジャコを入れたパン

ジャコパンパン教室で、どなたかが話したことですが、
「妊娠していたとき、カルシウムパンということで習ったパンは、胡桃とジャコとワカメ入りでした。」
「えっ、それ、おいしかったですか?」
「意外とおいしかったんですよね。」

この話を聞いた後、どの本だったか、やはり海藻入りのゆるい生地を揚げるパンが載っていたなあと、探したのですが見つかりませんでした。
イタリアのパンと書いてあったような。

それに、レジオン(横浜市営地下鉄、センター北駅近く)のパンには、胡桃とジャコのパンがあるんですよね。

カルシウムパンだなんて、一見奇異に見えるけれど突飛でもない、というわけで、作ってみたジャコ入りパンです。
ワカメではなく、白胡麻をたっぷり入れました。
ジャコが入ると生臭いかと思われるかもしれませんが、そうでもありません。

パンを作っている方がいたら、是非挑戦してみてください。
レジオンの近くの方なら、レジオンで買った方が早いかも。
私は、ここの胡桃入りの天然酵母のパンがお気に入りです。

2006年06月30日

茴香(フェンネル)入りのパン

茴香パンよく、夫がランチにいくイタリア家庭料理屋さんが出しているフェンネル入りのパンを作ってみました。
キャラウェイシードより、私はこちらの方が好みです。

小茴香(しょうういきょう)は、胃が冷えて痛んだり、お腹が張ったとき、健胃薬として用いるとあります。
ハープとしては、フェンネルシードとして知られています。
葉っぱは細長く、ディルと似ているので、間違えてしまう人もいるみたい。

ちなみに、ディルは和名「いのんど」と書いてありました。
あまり馴染みのない名前ですねえ。
セリ科の植物は薬効があるものが多いです。


2006年06月14日

風寒の風邪、風熱の風邪

『喉や節々が痛くて熱があるけど食欲はある』ときに、どんなものを食べたらよいか、というお問い合わせをいただきました。

薬膳を勉強していないときなら、一般的に常識だと思われる「ネギや生姜を入れた味噌汁」に、私も走るかもしれません。
でも、風邪(かぜ)といっても、風寒の場合と、風熱の場合があるんですよね。
その違いは、悪寒があるかどうかなんですが、寒邪にやられると、ぞくぞく寒けがして悪寒がする、
して、その際は体を暖めなければならないのですが、
風熱の場合は、逆に体を冷やさなければならないのです。

食物の味としては、辛味を持つもので、体の表面にいる邪気を汗で発散させます。
辛味を持つ食物というのは、食べて辛いものだけではありません。
うど、カブ、こんにゃく、シソ、セリ、大根、なども辛味を持っています。
中国三千年の経験医学上、先人たちの調べた結果が食味表というリストになっています。

葛根(かっこん)は辛涼解表薬とされており、まさしく風熱の風邪(かぜ)に使われます。
ですから、体を温めたい場合は生姜や黒砂糖などを入れなければなりません。

理論を勉強していても机上の論理、実際、質問されて、ハッとした私でした。

2006年06月07日

更年期障害(腎陰陽両虚の場合)のメニュー

更年期障害で、腎陰陽両虚の症状はどうなるか。
当然、陰虚と陽虚の症状が現れます。

めまい、耳鳴、物忘れ、寒熱定まらず(どちらが出るかわからない)、顔にのぼせ、汗が吹き出てきたり、風が吹くのを嫌ったりする、腰や背中が冷たい

こういうときは、陰も陽も不足しているので、補わなければなりません。

我々の席の斜め後ろのグループが出してきたメニューは、

〇 小籠包(しょうろんぽう)
豚皮、豚肉、貝柱、ニラ、白きくらげ、海老、卵黄
〇 当帰入りスープ
当帰、鶏、ニラ、卵

でした。
いきなり、小籠包なんてめんどうな料理名が書かれたので、それを見ていた何人かから「誰が小籠包なんて作るのよー」なんて、声も飛び出して。

しかし、陰を補う滋陰効果のある豚皮を使った料理ということで、小籠包を出してきたのは秀逸。
あの、ジューシーな肉汁は豚皮のおかげなんですよねー。
とーっても手間がかかる料理なのを知っている私は、聞いただけで「ショエー」と、引いてしまいますが、メニュー出すだけなら何でもOKよね。

鶏や海老やニラなど陽を養う食材と、貝柱、豚肉、卵黄など陰を養う食材とうまく組み合わせてますねえ。
陰陽両虚になるときは、精血も不足しているので、それに効果的な当帰(とうき)も使ってるようです。

2006年06月05日

更年期障害(腎陽虚の場合)のメニュー例

腎虚には腎陰虚と腎陽虚があります。
その他、両方虚している場合の腎陰陽両虚というのがあります。

陽虚というのは、いわゆる陽気が不足している状態で、陽気は体を温めているので、これが不足すると冷え性やだるい、やる気がないといった症状が現れます。

更年期障害のその他の症状としては、
顔色が悪い、むくみがある、夜トイレによく起きる、尿漏れ、サラサラしたうすいおりものがある
などです。

我々の席の右側に座っていたグループが出したそのメニューは、
〇 鶏の炒めもの
鶏、黒木耳、胡桃、生姜、ネギ
〇 鯉とニラの酢味噌和え
鯉、ニラ、松の実、酢味噌
〇 鰯のつみれスープ
鰯、金針菜、白菜、ごぼう、ネギ、生姜、ニンニク

いろいろ、食材が入ってますねえ。
ネギ、生姜、ニンニクを使っているのは、中華料理だからです。
薬味に使うくらいの量なら、方針に影響はないということでしたが、おいしくなければ薬膳とはいわない、のポリシーを考えると使用材料を明記したくなっちゃうといったところでしょうか。
ごぼうも凉だけれど、他の食材との兼ね合いを考慮すると入れてもいいのではないでしょうか、と先生はおっしゃっていました。

胡桃は、陽虚の人にはよく使われる食材です。
鯉は、むくみに非常に効果的だと多くの本に記載されています。
妊婦がむくんだりしたときは、良いのだそうですよ。

そうそう、治療法は、温腎扶陽。
腎を温めて、陽気不足を改善せねばなりません。

陽を補うことのできる食材としては、
胡桃、ニラ、海老、どじょう、羊肉、豚レバー、鹿肉
などがあります。

2006年06月02日

更年期障害の薬膳メニュー(心腎不交)の場合

前回に引き続き、更年期障害といっても、心腎不交の場合の薬膳メニューのご紹介です。

症状としては、
腰や膝がだるい、眩暈、耳鳴、急にほてっては汗がダラダラ出る、不整脈、胸がほてってムカムカする、不眠、夢が多い、などが現れます。

研究科の私たちの後ろの席にいた方たちのグループが出したそのメニューは、
〇 お粥
米、百合根、緑豆、胡桃
〇 デザート
白木耳、枸杞、西瓜、氷砂糖

でした。

心腎不交とは、心の火と、水臓といわれている腎のバランスが体内でとれずに起る減少です。(五行で心は火、腎は水ですね)
腎の水が不足して、体内の火が燃え上がり、それが心神を動かすのでイライラしたり、眠れなかったり、さらに上に行くとめまいや耳鳴が起きたりします。

だから、施膳としては、腎陰を補い心の精神不安を鎮めなければなりません(滋腎寧心安神)。

百合根は精神をリラックスさせる効果があり、枸杞、きくらげ、西瓜は腎陰を補います。
砂糖は、黒砂糖は温で、氷砂糖は平性で陰を養うといわれています。

誰かが、「胡桃はどうなんですか」と質問したような記憶がありますが、
緑豆は清熱解毒で帰経は心、胡桃は温性でも、帰経は腎なので入れてもよいでしょうと、先生がおっしゃったような気がします。

典型的なメニューを作るとすると、胡桃は補陽なので体を温める場合に使うことが多いのですが、薬ではなく食べ物なのだからと鷹揚な部分もあるのです。

2006年05月29日

更年期障害の薬膳(腎陰虚の場合)

先日の研究科のテーマは更年期障害でした。

更年期障害といってもタイプがいろいろあり、
〇 腎陰虚、〇 心腎不交、〇 腎陽虚、〇 腎陰陽両虚
とあります。

グループに分かれて、メニューを組み立てた結果は、う〜んなるほど、というものばかり。

その第1弾として、本日は腎陰虚の場合の薬膳です。
腎陰虚って何、どんな症状なの、というと、

眩暈、耳鳴、ほてりや汗、掌や足の裏がほてる、腰や膝がだるく重い、皮膚が乾燥する、皮膚が痒い、口渇、大便乾燥、便秘、尿量が少なく黄色い

などの症状が現れます。
全部出てくるというわけではありませんよ。

そんな方の薬膳の一メニューとして

〇 炊き込みご飯(貝柱、筍)
〇 ほうれん草と金針菜のおひたし
〇 茶碗蒸し(牡蠣、豆腐、枸杞、三つ葉)
〇 白きくらげのシロップ煮(枸杞、梨、蜂蜜入り)

はいかが。

陰を養うことができる、貝柱や牡蠣、卵、白きくらげ、
血を補うことができる、牡蠣、卵、ほうれん草、金針菜
肝を補う枸杞
を使っています。

陰が不足しているときは乾燥して火になりやすいので、体を温めるものは選んでいません。
冷やしたり潤いをもたらす梨や豆腐、筍を加えています。

2006年04月24日

五行と五味と五季

五季なんて、四季のまちがいじゃないの、といわれそうですが、中医学には四季の他に「長夏(ちょうか)」と呼ばれる暑くて湿度の高い季節が、夏と秋の間にあります。
季節の特徴を考えて日本に当てはめるとしたら、梅雨の季節か、9月のまだ暑くて湿度の高い時期にあてはまります。
個人的には、梅雨は「梅雨寒」ということばもあるくらい、結構冷えていると思っています。
湿度は非常に高いのですが、それほど暑くはない。
ですから、「長夏」という季節がどこにあてはまるのか、悩みます。
平均的な日本の季節を考えたら、四季にプラスするとしたら、9月より梅雨を勘定に入れる人が多いのではないでしょうか。

ところが、「長夏」にあたるのは五行においては「土」で、五味は「甘」、臓腑は「脾胃」にあたります。

五行の教えでは、相生相剋関係というのがあり、
たとえば、木(もく)を基準にすると、春にあたり春は次に夏(火)になります。
木は五臓では肝の性質にたとえられており、木は燃えると火になり、木は火を生み出す相生関係にあります。
木は土を破り土の栄養をとって生長するわけで、これを木克土、木が土を克す、といいます。
逆に木は金に克される(木は金属で切り倒される)関係にあります。

五味は五臓を養う味ですが、多く摂取し過ぎるとその臓器を傷めてしまうと「黄帝内経(こうていだいけい)」にあります。
春は、何かと肝臓機能が亢進しやすい季節。
亢進しているとしたら、酸味をとるのは控えるべきでしょう。
克しやすい脾胃を傷つけないように、甘味を増やすべきです。
もしくは、酸味をとっても必ず甘味を付け加えるということが必要です。

でも、梅雨が春の次に来て、梅雨が「長夏」だとしたら、相剋関係は崩れてしまうんですよね。

本場中国でも、広い領土の中で、五行にあてはまる場所は少ないらしい。
古典の理論をいかに理解するか、悩みは深いです。

2006年04月21日

不眠(心胆気虚の場合)

よく夢を見たり、目が覚めやすかったり、気が細く心臓が動悸する、物事にあったら驚かされやすい、なんて方の不眠がこのタイプ。
胆は、よく「豪胆」ということばに表現されるように、神経が太く、ちょっとしたことには動じない精神の持ち主は、胆の働きがよく気が不足していません。

こんなときの養生は、気を増し、すぐ驚くその状態を鎮め、精神を落ち着かせるようにします。
中医学的には、益気鎮驚、安神定志、といいます。
代表的な方剤は、ずばりその名前で、安神定志丸といわれています。

食のメニューとしては、
〇鯉の丸揚げ
鯉、サヤインゲン、チンゲン菜、袋茸
これまた、クラッシックなメニューですが、鯉を使った料理を考えたら、これしか思い浮かびませんでした。
鯉は「鎮驚・定志」の作用があり、この作用を持つ食材は、他には真珠粉しか見つかりませんでしたので。
サヤインゲン、フクロタケは益気、チンゲン菜は安神作用があるとされています。

真珠入りスープ
真珠の粉、豚肉、カブ
真珠には、「鎮驚・定志」の効果があり、豚肉やカブは気をまします。
豚肉には潤いをもたらす作用もあります。
真珠の粉は、珍珠(ちんじゅ)と呼ばれている生薬ですが、中華街やインターネットなどでも購入できます。
私は、銀座薬膳レストランの星福(シンフー)で、真珠の粉を自分で入れていただくスープを飲んだことがあります。

人参
高麗人参は気を補うだけではなく、安神効果もあるので、良いと思います。

2006年04月20日

不眠(心脾両虚の場合)

よく夢を見たり、目が覚めやすかったり、心臓が動悸したり、物忘れが多い、顔に艶がない、という人はこのタイプ。
心臓は、もちろん血液を全身に送るポンプ、脾はその血液を作り出すところです。

だから、心も脾もともに虚した状態だと血は心を養えず、神(精神)が舎をはずれると不眠の症状が現れます。
中医学では、心は神明を司るとされており、精神活動は心で行われていると考えられています。
ちなみに、心脾両虚は心血虚で脾気虚の状態なので、心血虚や脾気虚の場合の症状が現れます。

ですから、心と脾を養い、血を増やすメニューがよろしいと思います。

例としては、
〇牡蠣とほうれん草の炒めもの
牡蠣、ほうれん草、卵
牡蠣もほうれん草も卵も血液を作り出してくれるし、卵は安神の作用もあります。

〇高麗人参と蓮の実のスープ
高麗人参、蓮の実、金針菜
虚証には高麗人参がよいし、金針菜は養血、蓮の実は安神効果があります。

なつめ茶
チャングム役のイ・ヨンエさんが撮影の合間に、しばしば飲んでいたという韓国伝統茶の一つです。
ちょっと甘く、飲みやすく、気を補うには良いお茶です。

2006年04月19日

不眠(陰虚火旺の場合)

体の中で、陰陽のバランスが、もし崩れたら.....

陰虚というのは、陰が不足していること。
すると、相対的に陽が増えます。
陰とは体内においては、陰液とも呼ばれている水分や血液などの物質を指し、陽とは熱エネルギーのことを指します。

したがって、陰が不足すると陽が増し、熱が火となり、燃え盛ってしまうのです。
それが神(しん)を炙るので、不眠が起きてしまいます。
腎陰不足で、心を養えない状態です。

朝早く目が醒めたり、イライラしたり、無力感、掌や足の裏がほてるなどの症状があったら、このタイプの不眠です。

このタイプは、陰を潤し、火を鎮めなければなりません。
しっかり心(しん)も養なってあげなければいけません。

そこで、メニューとしては、

〇鴨や蓮の実のうどんすき
鴨、蓮の実、白木耳、アスパラ、イカ、うどん(小麦)、卵
鴨、白木耳、アスパラ、イカは、体を潤す効果があり、蓮の実や卵は安神(精神を安らかにする)の作用があり、小麦は養心するとされています。

〇苦丁茶
中国茶の中で、とっても苦い苦丁茶というお茶があります。
苦味は、五臓の中でも心(しん)を養う味といわれています。

は、いかがでしょうか。

2006年04月18日

不眠(痰熱内侵の場合)

痰熱内侵の不眠、それはいったい何?
体の中の水分の代謝が上手く行かずに、留まっており、粘稠な物質が「痰」です。
口から吐き出す痰は、狭義の痰ですが、中医学的には体内に停滞しているものも痰といいます。
ちなみに、病的な水分物質でも、さらさらしているものは「飲(いん)」と呼ばれています。

中医学では、五臓の中の「脾」が、食物から栄養を作り出すと考えられています。
それゆえ、脾は『生痰』といわれ、痰を作り出す源とされています。
その脾および胃の機能が失調すると、痰が生成され、それが熱を帯びた状態が痰熱です。

この痰熱が「神(しん」を炙るので、不眠の症状が現れるのです。
眠りが浅い、胸がつかえる、口が苦い、なんていう方は、このタイプ。

痰をなくして、熱をさまさなければなりません。
そこで、メニュー例として、以下のものはいかがでしょうか。

〇茶碗蒸し
鶏卵、百合、蟹、春菊
百合根、鶏卵、春菊は、安神の作用があり、蟹は体を冷やし利湿効果があります。
一般的に茶碗蒸しに入れそうな鶏や海老は温めるので、熱のある方には不向きです。

〇生姜入り煮物
筍、人参、こんにゃく、里芋
里芋、生姜は化痰の、筍、人参、こんにゃくは熱をさますことができます。

〇ジャスミンと桂花のお茶(桂花烏龍茶三花飲 参照)
ジャスミンの花とキンモクセイの花を緑茶や烏龍茶またはプーアール茶に一緒に入れていただきます。
ジャスミンはお腹を整え、桂花は化痰の作用があります。

2006年04月17日

不眠(肝鬱化火の場合)-春は多そうです

中医学的には、不眠の「証」は5タイプほどあります。
1. 肝鬱化火(実証)
2. 痰熱内侵(実証)
3. 陰虚火旺(虚証)
4. 心脾両虚(虚証)
5. 心胆気虚(虚証)

不眠の基本的な養生方法は、「安神」、精神を安らかにして、脳を休め、床についてもグルグル回転して活動している脳を眠りにつかせなければなりません。

本日のタイプは、肝鬱化火の場合です。
春は、五行では「木(もく)」の季節。
木の芽が吹き、冬のあいだしっかり体の中にしまい込まれていた気も、伸びやかに外に向かっていきます。
そして、春は五臓では「肝」の季節、この時期、体は新陳代謝が活発になり、体の解毒工場である肝の働きも何かと亢進しがちになります。

イライラしたり、悶々としたり、ストレスがかかることが多い人は、肝気が鬱滞してそれが火となり(肝鬱化火)、不眠に陥ったりします。
心当たりがある方、いらっしゃいますか?

そんなときには、肝気の通りを良くして、火を鎮めなければなりません。

メニューとして考えてみたのは、

〇パエジャ(サフラン、あさり、豚肉、レモン)
サフランは、生薬名は「番紅花」といい、安神に効くといわれていますし、柑橘類は気をめぐらすことができるので、これらを使った料理としてパエジャ(パエリャ)など、いかがでしょう。
この場合、鶏肉や海老は体を温めるので、それらを覗いて豚肉や鴨肉にしたほうがよろしいかと。

〇アロエベラのプリン
アロエベラは、熱を消すのに効果があるので、このタイプには良いと思います。手軽にアロエベラを入れたヨーグルトでもよいですね。
でも、鶏卵には安神効果があります。


〇五味子茶
五味子(ごみし)は、安神の作用があるし、煎じてもまずくはなく、ちょっと酸っぱいので、飲みやすくて不眠にはぴったり。
韓国では、オミジャチャといって伝統茶として飲まれているようですね。
常用している人は、不眠知らずでしょうか。

2006年03月22日

胡桃と枸杞子のクグロフ

クグロフ胡桃バターと枸杞(くこ)、ドライプルーンを入れたクグロフです。
普通のパターの代わりに胡桃バターを使ったのですが、残念ながらバターのように伸びがよくありませんで、出来上がりは、何とはなしにパサついてしまいました。
レーズンの代わりに枸杞を入れています。
しかも、ホシノ天然酵母を入れて、じっくりと醗酵させているのに。

バターより胡桃の方が、ヘルシーでいいと思ったんですけど。
胡桃バターより、胡桃そのものを入れた方がおいしいですね。
中医学的には、便秘や頭の調子をよくしてくれそうなクグロフではありますが.....

2006年03月15日

薬膳のメニューの考え方

たとえば便秘しているときに、どんな料理のものを食べたらよいか?

便秘にもいろいろなタイプがあり、その人のタイプに合ったものをいただかなければ、効きません。
体の中が冷えて入るのに、体の中に熱を持っている人と同じ食べものを食べたら、さらに体は冷えてしまい、かえって具合が悪いことになります。

たとえば、体の中に熱を持っている人には、熱をさまし熱によって失われている体の中の津液(水分)を補い、腸を潤す必要があります。

そこで、我々は、そういう効果を持った食品はどんなものがあるかをピックアップするわけです。
それも、単品で入れたのではあまり効果がなさそうと思ったら、2〜3品(もしくはもっと)使った料理を考えます。

調味料も温性のもの、平性(温でも凉でもない)のもの、寒性のものなどありますが、少量ならメインの食材に影響を与えないと仮定して、ある程度自由にメニューを組み立ててもよいのではないかと思います。
(薬膳師がメニューを作るときは、その辺も加味して考えます。)

ですから、食材をピックアップしたら、それを使ったメニューはいろいろ出てくるわけです。
卵は潤いをもたらし、ほうれん草は血虚(血液の不足)で便に潤いをもたらすものですが、この二つを使った料理は、

和風の卵焼き、キッシュ、オムレツ、中華風炒め、卵とじ、ほうれん草のおひたし卵かけ、卵とほうれん草を入れたパン、単に卵かけご飯にほうれん草のおひたし、ほうれん草の卵とじうどん

など、さまざまなバリエーションが考えられます。
要は、食材の組み合わせをいかにおいしくいただくかなので、薬膳メニューをご覧になった場合は、それを応用してお楽しみいただけるとうれしいです。

2006年03月14日

冷え性の人(陽虚)の便秘

冷え性で体の中が冷えているので、尿は色がうすく多い、お腹や腰、手足が冷たいなんていう人は、陰陽のうちの陽が不足していると中医学では考えます。(陽虚の便秘)
そんなときは、もちろん体を温めるものを取る必要があります。
腸を温めて、腸の活動を促すのです。

たとえば、ラード、なつめ、枸杞(くこ)、くるみ、卵、ネギを入れたチャーハンは、どうでしょう。

ラードは、豚の脂肪分で、コレステロールがたまると敬遠されている方もいるのではないでしょうか。
豚肉は体の中を潤す効果があり、ラードにもその潤い効果と油であることから腸の滑りをよくして便を通しやすくするという力もあります。

適度に必要なときに必要なものを使う、これぞ薬膳の極意ですね。
ときどき、中医学ってすごいなあと思うことがあります。
3千年以上もの間、培われてきた経験医学は、ホント、現代に生きている我々にもためになることが多いのです。

胡桃などのナッツ類は、腸を潤すので便秘にはお薦めです。
なつめは気を補ってくれ、卵は潤いを与え、長ネギは陽を通すといわれています。

お茶を飲むなら、黒胡麻杏仁茶がこのタイプにはぴったりでしょう。
黒胡麻と杏仁をすりつぶすか、ミルサーで引いて、黒砂糖を入れてお湯をさす。
結構、いけるお味です。