草根木皮みな薬
 

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淡豆豉(たんとうち)

とうち

これは四川豆豉の方です

分類
辛涼解表薬
出典
処方用名
香豉、香豆豉、淡豆豉、清豆豉、豆豉
基原
マメ科 Leguminosae のダイズ Glycine max MERR. の成熟種子を蒸して発酵加工したもの。
性味
辛、甘、微苦/涼あるいは微温
帰経
脾、胃
効能
解表、除煩
1.外感風寒あるいは風熱による発熱、悪風寒、頭痛などの証に用いる。
外感風寒に対して葱白を配伍する。例:葱豉湯。
外感風熱に対して、薄荷荊芥牛蒡子などを配伍する。例:銀翹散。
2.熱病による胸中苦悶、心煩、不眠症に用いる。
常に山梔子を配伍し、清熱除煩の効能がある。例:梔子豉湯。
コメント
中国料理をどこかのレストランで食べたとき、豆豉入りの料理をきっと食べていたはずですが、 自分で豆豉を買って料理してみようとはなかなか思いませんでした。
スーパーの中華食材のコーナーで躊躇しつつ、結局買わないでいた豆豉。
使ったことのない調味料って、どうも手が出ないことが多いですよね。
それを試してみる気になったのは、薬膳倶楽部でどなたかが「豆豉の味が出ておいしい」と言っていたからです。
その料理は野菜の煮物でしたが、中に入っている黒いものが豆豉とはわかりませんでした。豆の形が残っていなかったからです。
薬膳を勉強している者としては、これではいけないと、早速買って炒めものにしてみようとしました。
その日はめずらしくパックに入ったたらば蟹が並んでいたので、作ったこともない蟹の豆豉炒めを本もみないで勘で作ってみました。
蟹は寒なので生姜とネギ、それとニンニク、舞茸と椎茸も入れて炒めた料理は、結構おいしくいただけました(蟹は下味をつけて、油通しをしました)。
豆豉って、要するにしょっぱい味噌味ですね。
後日、集中講義の時間に淡豆豉と普通の豆豉は違うということがわかりました。
中華食材として売られているものは四川豆豉でしょっぱいのですが、薬としての豆豉(つまり淡豆豉)は塩気がないものだそうです。
おまけに淡豆豉の性は温性と凉性のものがあるとか。炮製の仕方によって変わるので、求めるときに薬局で聞かないとわからないそうです。
参考
Glycine max の画像