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2006年11月29日

枸杞入り長寿飯

枸杞飯<br />
「薬膳と中医学」より、枸杞入り長寿飯です。

材料は、枸杞子と卵ぐらいで、ご飯を炊いてむらすときに卵を流し入れ、その後お酒で戻した枸杞子を加えます。
炊くときに、少量の塩とお酒を加え、器に盛るときに三つ葉を乗せます。

お味は、少々塩気がうすかった(目分量で入れたため)のと、強い味のものがなかったので、三つ葉だけが味の頼り、という感じでした。
それに、枸杞子と卵を入れただけで長寿飯といえるのかどうか。
タイトルから想像して、いろいろな具材が入る五目ご飯かと思いこんでいたので、ちょっとがっかり。

枸杞子は体の陰を補ってくれるもので、肝腎に入り、目を明るくしてくれますし、色が赤くて綺麗なので薬膳料理によく使われます。
この本の意図はそうではないと思いますが、世間一般には枸杞やサンザシなどのいわゆる薬膳材料さえ使えば薬膳だといっているレストランが多いのも事実です。

またまた言ってしまいますが、薬膳とは中医学理論に基づいて弁証し、施膳されるおいしい料理のことです。

2006年11月27日

龍眼の乾き具合

龍眼一番最初に龍眼肉を購入したのは、漢方薬局でした。
このときの龍眼は黒くてべたべたしていてくっつきやすく、お値段も結構高いなモードでした。

その後、銀座の星福(薬膳レストラン)で見かけた龍眼は、料金が安いので買ったのですが、こちらはドライタイプで茶色でした。
そして、横浜中華街の八百屋で売っていたものは、まあ中華街ということもあるでしょうが、さらに安くて茶色が薄いものでした。

そして、今回の龍眼は、研究科の先生がお持ちになったものと同じものを、北京で友だちが買ってきました。
さらに、色は白っぽく、より生に近いような。(写真の左側です。右は星福のもの。)
研究科で味見をしたときも、何だか干した帆立てのようだと感じましたが、ベタベタ度も強くお互いにくっついちゃってます。

個人的な味の好みは、ドライタイプの方です。
一番食べやすいと思います。
おそらく、八宝茶に入っているのは、こちらでしょう。

さて、効き目はどれが一番強いのか?
たぶん、漢方薬局で市販されている、黒っぽくてべたつくものではないでしょうか。
一番高価だし、薬局で売られているものだから、ということで。

2006年11月24日

足裏反射もいろいろあります

足の反射療法のルーツは、インドや中国にあるとされています。
古くは、黄帝内経の足心篇に脚底按摩として記述されているそうですが、現代語訳版として出版されている黄帝内経の中には、足心篇なる篇はありません。
が、ネットで検索すると、100件ぐらいヒットしますので、中国にはあるのでしょうか。

あの有名な医者である華陀は、「華陀秘笈」の中で足心道について語っているそうですが、この書物が現存するものなのか、他の書物に引用されているものなのかはわかりません。
なぜなら、名医華陀は権力者の怒りをかってしまったために、処刑されてしまい、牢獄にいるときに著した書物を牢番にたくそうとしたけれど、巻き添えになるのを恐れた牢番が拒否したため、やむなく華陀の著作は煙になってしまったと中医学の歴史本には書いてあるからです。

足裏反射は、経絡とは別の中医学の理論なのです。
西洋医学の反射とも違います(例:膝蓋腱反射)。
体の一部分に、体全体が投影されているという理論に基づいているので、その投影する部分を刺激すると、内臓なり肩などの不快な症状がとれるということなのです。

この理論は、中医学の他の部分にも応用されています。
たとえば、
三部九候診は、手首の9箇所の脈を探ることによって五臓の調子がわかりますし、
舌は、五臓の状態を反映し、
耳は、胎児の形にあてはめられ、それぞれのツボを刺激することによって体の不調を改善することができます。

足や手もそれと同じ原理なのです。
足のある部分に傷があったりして刺激を加えられないようなときは、足と対応する手の部分に刺激を加えることによって代替的な治療を施すことができます。

中国が足裏反射の源流なのだとしたら、なぜ発達しなかったのか。
それは、纏足などが行われていた封建社会では、足に治療するという行為がすたれてしまったから。
だから、逆に、欧米の方がその反射理論を追求し、科学的に解明しようとしているようです。

その波及のおかげで、中国でも足底按摩が見直されているようですが、中国の足のゾーンはドイツ式(マルカート女史のもの)に比べると細かくないのだそうです。(私自身は見比べていませんが、先生がおっしゃるには)

ドイツ式は、腹腔神経叢(ちょうど湧泉穴のあたりなんですよね)を重要視しますが、中国式は腎臓、膀胱といった排泄部分を重要視するとか、ドイツ式は指の末節をカクカク前進させていくけれど、中国式は推拿の技法をいろいろ使うとか、違いはいろいろあります。
それに、英国式(こちらは、爪が立たないように指の末節に力を入れて押すようです)や、台湾式も加わって、足裏反射は花盛り状態ですね。

個人的には、台湾式の強い手技で、施術してもらっているときは痛いけれど、終わると足がと〜っても軽く感じるという方が好みですねえ。(理論は、ドイツ式がいいかな)

2006年11月22日

「黄帝内経」って、やっぱりすごい

ネットを検索していると、黄帝内経を研究する会とか、黄帝内経なんて役に立たないという人とかいろいろいますね。

2千年以上(3千年かしら)も昔に書かれた本なのに、中医学の基礎になっていて、人間の養生などについて記述されており、とても古いとは思えない素敵な本、それが「黄帝内経」です。

『昔の人は皆100歳になるまで生き、しかも行動は衰えたりしてはいなかった、と聞いている。ところが、現在の人は 50歳になるやならずで動作が衰えてしまう。これは時代環境が異なるためなのか、それとも人々が養生の道にはずれているためなのか。』(黄帝内経・素問・上古天真論)

思わず、笑っちゃう内容です。
え、これが何千年も昔に書かれた本の内容なの。
人間て、今も昔も同じなんですね。

最近、ちと思うことがあるのです。
自然環境、木火土金水や陰陽に人間を当てはめる中医学が古びた学問のように感じることもあったのですが、自然環境の中におかれている人間が、自然に影響されないはずはない。
だから、自然現象を人間の五臓に照らし合わせて考える中医学は、抽象的に思えるけれど、実は最も物事の核心をついていて、それこそ真理なのではないかと。

たとえば、風邪(ふうじゃ)や熱邪、寒邪、湿邪、燥邪など、邪などという比喩を使うと、いかにも現代科学から遅れている古くさい学問のようではありませんか。
でもね、人間の体内に起る様子をそれぞれの邪に置き換えて考えると、納得することって多いのですよ。

2006年11月20日

陰陽って今でもよくわからない

中医学の基本の基本、陰陽の考え方、
わかっているようでいて、本当はよくわかっていないのです。

陰陽は、対立、消長、互根、転化、平衡、とあり、
陰陽の対立の項目がある本を読んでも、それが消長といっしょになって説明されていたりするから、よけいに理解不能になります。
パターンを覚えてしまえばいいのでしょうが、それでは根本的に理解したことにならない。

『陰在内、陽之守也、陽在外、陰之使也。』
これは、「素問・陰陽応象大論」の中のことばですが、確か陰陽互根を説明しています。

『益火之源、以消陰翳』
『壮水之主、以制陽光也』
などは、「全訳中医基礎論」で、出典が、「素問・至真要大論」と書かれていたので、そのことばを現代語訳版で3回も探してしまいました。
どうも、黄帝内経太素における王冰の注らしいです。
虚寒証、虚熱証に対する治療方法をいっているらしいですが、陰陽のどの種類なのかというと.....
(興味を持った方はご自分で勉強してくださいませ)

陰陽なんて簡単!とおっしゃる方、

愛媛中医学研究会のページで、中医学を学ぶ学生向けの問題集というのがあります。
トライしてみてくださいませ。

2006年11月17日

阿膠の代用品に葛なんて

昨日の朝日の夕刊、夫がそれを見ながら、突然聞きます。
「壮健美茶って、中国茶?日本茶?その他?」
「その範囲で分けるなら、その他じゃない。」

いったい何を見ながら、そんな質問をしたのかと覗いてみると、「楽しみ学ことはじめ 薬膳茶」なる見出しを発見。
薬膳茶と書いてあったので、仕事上の疑問が湧いて来たようでした。

阿膠って、60g、2000円だって。」
「え、そんなに高かったかな。」
で代用できるって書いてある。」

「エエーッ、そんなの変よ。だって、阿膠は補血薬だし、葛は辛涼解表薬なの。少なくとも薬膳茶といってるなら、血を補うものの代用に、汗を出させるものなんて絶対入れない。いわば、貧血の薬に風邪薬が代用できるといってるようなもんよ。」

「そういえば、子供の頃、風邪ひいて熱出したら、おふくろが葛湯を出してくれたな。」
「葛は、体を冷やすから、熱の風邪ならそれは正解。でも、寒くて風邪をひいたのなら、葛湯じゃなく、温めないと。生姜とかでね。」

新聞に載っているくらいですから、大手の漢方薬屋さんなんですけどねえ。
何か勘違いしてるみたい。
普通の料理と間違えてるようです。

2006年11月15日

中国語を読むのって大変だけれど

私が薬膳を勉強した北京中医薬大学日本校の教科書は、中国の中医薬大学で使われている中国語の教科書でした。
その教科書を見た瞬間、目が点になったのを覚えています。
いくら、中医学を学ぶといっても、日本校で日本人向けの講義なのに日本語で書かれていないなんてどうかしてる。

最初の授業に恐る恐る出かけた私は、たまたま同じ机でいっしょになった人たちが、一人は中国語の翻訳を、一人は中国に何年か行っていたことがある人で、先生の話した内容をその中国語の教科書で確認しながらマーカーを引いているのに出くわしました。
なんと!!!絶句。

なんちゅうハイレベルの人たちの中に、私は入ってしまったのか。
皆、向学心に燃えていて、週末に行われる授業には、地方から新幹線や飛行機でやってくる人たちも何人かいました。

同じ漢字だからと気を取り直して、何とか読解しようとするけれど、漢文の世界はお手上げだし、簡体字で非常に簡略された漢字は、何の字かさえわかりませんでした。
授業は、中国人の先生が日本語で話されるし、プリントも出るので、教科書を読めなくとも何とかなりますが、今にして思えば、この中国語の教科書は英断だったと言わざるを得ません。

なぜなら、中医学は中国の伝統医学であり、日本語で刊行されている書物だけではわからないことが多く、また国際クラスの日本語の問題集は非常に少ないのです。
ですから、日本語の書物ではどうしても足りない場合、仕方がないので(ここは強調します)、中国語の本を見ています。

中国語は全然習っていないので、わかる単語と短い肯定文だけをなんとか。
否定形になると、どこまで否定が続いているのか訳わからん状態にしょっちゅうなりますが、
それでも、
中国語の文章を読もうという気が起きること自体、北京中医薬大日本校に感謝!
です。

2006年11月13日

冬に冷房

朝の半蔵門線、ある区間になったら、突然ビュービューと冷房が車内に吹き渡ってきました。
急行でもなく、途中の半蔵門止まりのため、他の車両に比べるとすいているというのに。
東京メトロは一体何を考えているのか。

私にとっては、足先が冷たいなあという状況だったのに、容赦なく上から冷気が吹いてきたので、即帽子をかぶり、マフラーを二重にして首に巻きつけました。
それまで、目の前に立っていた男性は、鼻をひっきりなしにズルズルすすっていたのですが(この方は毛糸の帽子にマフラー姿でした)、冷気に当たって、逆に鼻水は止まってしまったようでしたし、片手は吊り革だけれど、もう一方はポケットへ。

あまりに冷気がすごいので、途中の駅で降りちゃった人が多かったみたい。
いつもなら、もうちょっと人がいるはずの車内はスカスカで空席もある、それでも冷気はどこ吹く風とピュービューふきつけることしきりでした。
ちなみに、続けて乗った銀座線は冷房は入っていませんでした。

東京メトロよ、いったい何を考えてるの?
暑いとクレームがつくからって、冬に冷房する電車なんて、自然に反するじゃないの。
な〜んにも、してくれない方が、まだいいわ。

2006年11月10日

細辛と黄連を合わせたら(口唇ヘルペスその後)

細辛細辛黄連細辛黄連の汁を混ぜたものが口内炎に効くという記載があったので、口唇ヘルペスに再度挑戦しました(前の記事参照)。
しかし、黄連の汁って、いったい。
生の黄連の汁でしょうか。
それは手に入らないので、煎じ汁を粉にした細辛に加えて、唇周囲に塗ることしばらく。
何となく、良い感じ、と思ったのも束の間、翌日にはしっかり病が先に進んでおりました。

やっぱり、口内炎じゃないから効かないのかもね。
中医の先生に、ちょっと尋ねてみると、中国では各病院で個別の軟膏を作っているけれど、市販されている薬はないのではないか、ということ。
抗ヘルペス薬で対抗するっきゃないのかもしれません。
こういうときは、中薬の限界を感じます。

2006年11月08日

胡麻糊(ゆるくすれば胡麻汁粉)

胡麻糊薬膳の授業のときのものを再現しました。
授業では、黒胡麻をまず炒り、ひたすらすってから、黒米をミルサーで粉にしたものを合わせて煮ました。
黒米は粉にすると、インスタント汁粉の元のような小豆色になり、出来上がりの色は真っ黒ではなく、黒に近い紫色でしたので、先生は残念そうでした。
本当は、黒豆の汁(汁だけを使うそうです)を入れて、黒いものを作るのだそうです。

黒胡麻、黒米、黒豆と、腎に良さそうなものばかり。
いざ、黒豆の汁も入れて作ってみようとしたのですが、やはり、汁だけ取るのも面倒と、黒豆抜きで黒胡麻ペーストを使って作ったのが写真のものです。
かなり、黒色だと思うのですが、いかがでしょうか。

黒米は入れ過ぎると、本当に糊状態になるし、黒米独特の風味がちょっとひっかかる感じ。
控えめに、汁粉程度の濃度になるくらいに作る方がおいしいと思います。

2006年11月07日

ファニエンテ(Faniente)という名のレストラン

イベリコ豚のタンムール貝カンパネラ平目イタリアンハム先日、珍しくイタリアンレストランに行きました。
鷺沼にある「ファニエンテ」というところです。
久しぶりに、おいしいレストランに出会えたという感じがしました。(おうちご飯派なので)
一つ一つの食材が珍しく、最初に料金を提示すると、お客の好みに合わせてシェフが組み立てたコース料理が出てきます。

一番上の写真は、イベリコ豚のタンでソースにトリュフを使っています。
次は、殻だけで失礼しますが(ごめんなさい、うっかり写真を取り忘れました)、モンサンミッシェルのムール貝でサフランソースです。
3番目は自家製カンパネラというパスタ、ヒラヒラがビジュアル的にも舌ざわり的にもなかなか。
メインは魚でヒラメ、ソースはバルサミコではなく、葡萄の何とか(忘却)で甘め。
最後の写真は、セラーノハムではなく、イタリア産の生ハムです。
切り分けられたものを撮影しようとしたら、こちらをどうぞといわれ、ハムの塊の方を撮ってきました。

一部分(たぶん外側のところ)、脂肪が酸化したような味がちょっとしましたが、残りはバッチリのお味でした。
お隣のテーブルの方は、この生ハムがおいしかったと家でも話に上っていたとかで、パートナーの方は生ハムが出されなかったので、ちょっと残念と言っていました。
それを聞いたお店の方が、お味見に薄くスライスしてさしあげてました。
頻繁に出るので、壁際に置いているだけで保存しているのだそうです。
冷蔵庫に入れると、温度差で逆においしくなくなっちゃうんですって。

そうそう、ファニエンテとはイタリア語で呼吸という意味だそうです。
変わった名前のレストランです。

2006年11月06日

決明菊楂茶

決明菊楂茶剤決明菊楂茶茶 材料は、
決明子20g、菊花山楂子各12g、水800cc です。
写真の材料の菊花は半量にしてあります。(12gなんて、大量過ぎて何だかもったいないから)
決明子は生で煎じると、まずくて飲めないと先生がおっしゃるので、たまたま本で見かけたこのお茶にしてみました。
決明という名が先につくだけあって、ほとんど決明子のお味。

温めなおすたびに、どんどん黒くなっていき、あやしいお茶になりはてました。
内熱を持った消化不良の便秘には良さそうだけど。
ま、決明子と菊花なら、目にも効きそうですね。

追記:決明子は、麦茶ぐらいの黒さになるくらいで香が出るまで、気長に炒ってから煎じれば香ばしくて飲めます。

2006年11月03日

マヌカオイルを試したけれど

マヌカオイルこの記事は、「口唇ヘルペスには黄連?」にコメントをいただく前に試したものです。
口唇ヘルペスに、しばらくおさらばできそうなコメントだったので、最終的にはそれに頼ろうと思ってます。
コメントありがとうございます。

さて、黄連の次に試したマヌカオイルですが、コンビタ社のものでスウィートアーモンドオイルの中に10%マヌカオイルが入っていました。
マヌカの葉をお茶にして飲んだということから、別名ティートリーとも呼ばれているそうですが、アロマエッセンスとして知られているティートリーとは学名が違うので、全く植物としては別のもののようです。

マヌカハニーは、ピロリ菌に有効といわれ、母も私もどんな味なのかと興味津々で買ってきたことがありますが、何だか薬臭くておいしくない、体に良いといわれなければ、積極的にいただきたいとは思いませんでした。
そして、オイルもまたしかり、ティートリーとはちょっと違う匂いだけれど、何だかやっぱり薬くさい匂い。

しかし、これなら、効くかも、と期待しつつ塗ること2〜3回。
最初は、ちょっと良いかも、的でしたが、翌日になると、多少炎症は抑えられるけれど、やっぱりダメ。
見事、撃沈、でした。

ただ、人によっては100%のマヌカオイルを試した方もいらっしゃるようなので、濃度を上げれば効きそうな気もするのです。
それでも、ハードな日常をつつがなくこなすには、悠長にいろいろ試している暇がない。
オイル濃度を上げて試された方がいたら、教えてくださいませ。

私は、次なる手を。
細辛(さいしん)の粉末に黄連の汁(生黄連は手に入らないので、煎じ汁で代用しようと思います)。
これで、ダメなら、いただいたコメントで最終手段を講じることにします。