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チャングムが切っていた緑豆寒天

ハン尚宮「なんと。。。こんな不揃いなものを殿下にお出しするつもり?見た目もそうだけど、これでは味にむらができてしまう。」

この後、ハン尚宮はムクの両側に箸を置き、箸の上に包丁をすべらせて、均一に切り、チャングムにお手本をみせてくれます。

チャングムが切っていたムクとは、ドングリや蕎麦、緑豆などの粉をゼリー状に固めたものだそうですが、ドラマでは『タンピョンチェ』という緑豆寒天と野菜の和え物になります。
タンピョン(蕩平)とは偏りがなく平等という意味だそうですが、タンピョンチェの季節は春で、青、赤、黄、白、黒の五色の食材がすべて揃い、味や食感に偏りがないという意味が込められているそうです。
材料は、緑豆寒天、牛肉、芹、緑豆もやし、卵、糸唐辛子、海苔で五色を彩ります。

五色の材料を煮て串で刺した山海の幸の串焼きや、五色の野菜とともにいただくニベの煮物など、宮廷料理には五という数字がよく出てきます。
『コミョン』という料理の仕上げの装飾に使われる食材も、陰陽五行の考えから、青(緑)、赤、黄、白、黒の五色の食材を使うことが基本とされているそうです。(例:玉子焼き白身と黄身を分けて焼く、銀杏、胡桃、ナツメ、松の実、糸唐辛子など。)
宮廷菓子も、松の実、生姜、ナツメなど体に良い食材を使い、五味五色が取り入れられているそうです。

緑豆寒天は、中国料理でも使われています。
緑豆に水を合わせミキサーにかけたものを、流し箱に薄く注いでそれを湯に乗せ、しばらくしてから湯に沈めます。
葛切りと同じ作り方ですね。

このペラッとしたものを細切りにして、胡麻和えなどにします。
こちらは最初から薄いので、ムクのようにスライスする必要はありませんが、何枚も作らなければなりません。
作りたてでないと水分が出てきて味がうすくなり、おいしくありません。

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